私には友達がいない。
世間ではそれが少し悪いことのように言われていて、正直つらい。
でも無理に友達を作ろうとも思わないし、作れないし、いるのかもわからない。
そんな微妙な感覚の中を生きているあなたへ。
もしからしたら、なかなか共感してもらえることは少ないかもしれませんが、大丈夫。
無理に誰かに合わせて心を圧し潰しながら生活するよりも、あなたにはあなたなりの人付き合いがあるはずです。
友達がいないことへの圧力
小学生の時などは「友達100人作ろう」なんて歌を歌いながら、友達をたくさん作ることが良いことであるような教育を受けてきたはずです。
また友達が多いと楽しい、幸せである、社交的である。
友達が少なければつまらなそう、不幸そう、暗いなどと言った一方的なイメージは今もまだ大人の世界においても広く蔓延しているように思います。
それが結果、友達がいないことを否定的に、劣っていると見なす風潮が出来上がってしまっているのではないでしょうか。
友達がいない理由
友達がいない理由はそれぞれの性格や人格、能力や身体的特徴、家庭環境に至るまで千差万別ですが、よく見られる主な理由は以下のようなものです。
- イジメにあった経験がある
- 他人の気持ちを考えたり、空気を読むことが苦手
- 自己開示ができない。自分のことを話したくない
- 他者への興味がない
- コンプレックスを持っている。自信がない
- コミュニケーションが苦手。会話が続かない
- 人付き合いがストレス、疲れる。1人が安心する
いかがでしょうか。
友達がいない方の特徴として、いずれか1つ以上は当てはまるかと思います。
次に、友達はいないけど欲しい。もしくはいらない。の2つのパターンがありますが、あなたはどちらでしょうか。
友達は欲しい
友達と呼べる人の数は少ないし、人付き合いは得意な方ではないけど、友達がほしい。
そんな方の多くは何かしらのトラウマやコンプレックスを抱えているがために、他人の中に積極的に入っていくことが難しいのではないでしょうか。
大きなトラウマにより他人に対する恐怖がある場合は、それを克服することが重要ですし、もし思いたるふしがあるようであれば、専門の心理カウンセリングを訪れることをオススメします。
緊張や不安の元凶には恐怖という感情があり、それは過去に受けた心理的なダメージが畏れとして根付いているため、そこにフォーカスする必要があります。
トラウマはないけど、他人の前では緊張してしまったり、上手く言葉が繋がらず会話が続かない。
相手の反応ばかりが気になってコミュニケーションはおろか、連絡や誘いも難しい。
そんな場合も実は恐怖が原因になっているケースが多いのですが、それでも頑張って友達を増やして上手に付き合っていきたいのであれば、”訓練”が必要になってきます。
スラスラと会話が出来る人は、今まですでに何倍ものコミュニケーションの時間を繰り返してきたわけですから、必然と練習と経験が豊富で、シチュエーションや対象が異なったとしても対処できるようになっているのです。
スポーツ選手が日々のトレーニングを行うのと同じで、場数を踏まなければ上手にはなれません。
その結果、思ったより嫌われない自信や、嫌われたとしても次に進める勇気が自然に持てるようになるのです。
友達はいらない
友達はいないし、これからもいらない。と心の底から思えているのであれば問題はありません。
これはネガティブな要素ではなく、あなたの特徴の1つに過ぎません。
足が速いとか、記憶力がいいとか、そういった人格の要素の一部分なのです。
人間には、外的志向型と内的志向型の大きく2つのタイプに分けることが出来るのですが、”安心を得るために自分がどこに向いていたいか”を判別基準に置いた心理的分類になります。
外的志向の人は、家にいると暗くなってしまうから、外に積極的に出て人と会ったり話したりすることで安心を感じ、エネルギーが溜まっていきます。
逆に内的志向のタイプは、家の外で人と接することでエネルギーを消耗してしまいますから、家の中など1人で自分に向き合っている時間に癒しを感じ、体力が回復していきます。
これはどちらが優れているかではなく、生まれ持った性質に過ぎません。
友達は必要ない。と考える多くの人の特徴として
- 人付き合いは疲れるだけ
- 興味のないことや話に付き合うのは時間の無駄
- 損得、利益があるかないかで考えているから
- 友達がいなくても困らない
- 寂しさは感じない。むしろ孤独が安心する
- 自分の考えや価値観が大事
こういった意見が大半を占めていますが、いかがですか?
無理して他人に合わせて心が消耗するよりも、自分が大切にするものに向き合っていたいし、それを誰かと共有するつもりがない。と考えている方が多く、恋人や家族がいれば困ることはないし、友達との縁はすぐに切れるから。といった意見も見受けられました。
これからのこと
とは言うものの、友達がいないことは否定的に受け取られがちですし、肩身の狭い思いをすることが多いかもしれません。
しかし、友達を必要としないあなたは、友達が多く必要と考える人と何も変わらず、それぞれが求める幸福を追求すれば良いのです。
※これは余談ですが、
ある研究では、人間の幸福のメカニズムとして、友達の数が多い人ほど幸福度が高いとの結果があります。
しかし、これは現代までの世の中の風潮や社会のシステムが、”人は助け合うべきだ”という信条の元に成り立ってきた。と考えることが出来ます。
インターネットが発展し、医療やテクノロジーの進化は人間社会のあり方を今後は大きく変え、個人の力だけで大衆に大きな影響を与えることが出来る未来がやってくるでしょう。
もっと個人にスポットライトが当たる文明へと、少しづつ変貌と遂げるかもしれません。
例えば、
この世界に偉大な功績を残した著名人、スポーツ選手や歌手、俳優や政治家、専門家や研究者に至るまで、大きな成功を成し遂げた偉人には、友達がいなかった方が非常に多くいます。
周りが見えず人付き合いもままならないほど好きなことに没頭し、集中できる個人の力の中には、ADHD(注意欠陥多動性障害)や、アスペルガー症候群、サイコパス、などの精神的に特異な体質を持って生まれた事実も隠れています。
彼等、彼女達には、友達は必要ありませんでした。
あなたには、あなただけが知るかけがないのない美しく価値ある世界が広がっているはずです。
それは他人の中からは見つけることのできない宝物であり、誰にも邪魔されることなく安心して成長し続けるあなた自身の可能性なのかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
友達がいない。
その事実はあなたのどういった感情や価値観から出来上がったものでしょうか。
まずは自分をよく観察して、理解を試みてください。
それから、この世界でどう生きていくか。改めて考えるキッカケになれば幸いです。